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道中、気温も上がっていたようです。
山が頭から湯気を立てているような霧が立ちこめて陽光を遮り、
一瞬曇りなのかと思ってしまうほどでした。
そんなこんなで現地に到着。

本日の主役に会うための、入り口です。
どうやら先客が既にいらっしゃる様子。
虫屋の朝は早いものです。

原生林の中を進んで行くと、雨上がりの精気あふれる林内に小鳥たちの囀りが響き渡ります。
それにしても、寒い。。。
入り口周辺の針葉樹主体の樹海を過ぎると、光が差し込む広葉樹林になります。
今日は山登り(というか、道のない斜面を這いずり回るような・・・)で採集するというので
ザックにカメラ関係一式を詰めて歩いていたのですが、これが結構きつい。

こんな斜面でした。
斜面を歩きながらヤマシャクヤクを探します。
先日いただいた情報だと、もう既に下の方にある株は花がおしまいということでした。
それから1週間経った今日は、それなりに登って探す必要があるという状況です。
砂利に落ち葉が積もり、さらに雨上がりという何とも歩きづらい斜面をヤマシャクヤクを求めて歩きます。
ほんの少し登っては息切れをする始末。
それでも少しずつ登って行くとぽつぽつとヤマシャクヤクが目に付くようになってきます。
しかし、まだ花が付いていない、若い株ばかり。
ブナ林から聞こえてくる「ヒンッ・・カラララララララ・・・・」コマドリの囀り。
ごく近くにいるはずなのですが、姿は見えません。
また歩く。。。
新たにヤマシャクヤクを見つけるものの、花は終わっている様子。
昨夜の雨で落ちたのか、根元に新鮮な花弁が落ちていたりします。
狙いの虫はヤマシャクヤクの根元に産卵する習性があると聞いていたので、
「もしかしたら」と思い根元も隈無く確認して行きます。
ヤマシャクヤクの周囲には、たった今付けられたような踏み跡がついています。
先に来た方達のものでしょう。
こういう採集なので、余程のことがなければ採り逃しはないのだと思います。
けれど、それでも、見ないで素通りは出来ませんでした。
なかなか花の付いた株にはたどり着けず、けれど花のない株を素通りも出来ず。
何より重たい体に重たいカメラ一式で足取りは重くなるばかり。
視界の先に大きな倒木に寄り添う、花のないヤマシャクヤクを見つけました。
草体は今まで見てきたものより遥かに大きなものです。
「もしかしたら。」何回も頭の中で繰り返したそのフレーズに、
なんとなく確信風味を上乗せして近付きます。

一瞬混乱。。。
「いた!」
大声でそのことを告げると
しんちゃんさんも駆け寄ってきました。

きっと、前夜の雨で花弁が落ちたのだと思います。
そんなことになるとは知らず、しがみついたまま朝を迎えたのでしょう。
あまりに目立たない場所にあったヤマシャクヤクに、
フタスジカタビロハナカミキリはいました。

図鑑などでは、ヤマシャクヤクの花に潜り込んでいる姿が印象的だったのですが、
今回はそういう訳でこの状況でした。
けれども、これはこれで他では見ない姿が垣間見えたのかな。
一匹見つけたら、しんちゃんさん。
「いると分かると、俄然ヤル気が湧くなっ!!」
と言うやいなや、どんどん登って行きます。
「歩くのが大変」と以前言っていた割には、軽い足取り。
僕はなんだか満足してしまい、大木の根元でしばらく鳥の声を聞いて過ごしました。
(重い体を活かしての筋トレでバテたというのもある・・・)
追加はないまま、花がぽつぽつと付いている辺りまで登ってみると、
なるほど、清楚な姿をしています。

ブナの倒木に寄り添うよう。

ヤマシャクヤクというのは、山歩きで疲れた体への一服の清涼剤になるものです。
また機会があれば、花にいるところも撮りたいものです。
その為にも、もう少し軽量化を図らねばならぬ。ならぬのです(^ ^)
16件のコメント
>しまちゃんさん
- 2008-06-03
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出会いたいカミキリのベスト5に入っているのに挑戦することも叶わずです。
来年も無理そうだし…
- 2008-06-03
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>えいもんさん
今回は三脚を持っていったので日の丸じゃないですが、
でも、これでいいのかどうか分かっておりません(^ ^;;
実はこのとき、カメラの設定を間違っていたのに移動後気づき、いまだにかなりしょげています。
- 2008-06-03
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>yamanao999さん
このカミキリは本当に魅力的です。
初めて会った今回だったのですが、
この先何度でも写真を撮りに通いたい気分になりました。
本当に花と一体化していましたよ。
摘んでもなかなか離れなかったです。
- 2008-06-03
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>るどるふさん
ここが、昨年の日記にあった場所ですか。
おそらく同じなんでしょうね。
花の中で夜を過ごすんでしょうか。
朝露に濡れて微動だにしませんでした。
るどさんの日記で見た光景を
来年は自分の目で見てみたいです。
- 2008-06-03
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>eichanさん
横移動、花のあるあたりから、もちろんしたんですが、追加は得られませんでした。
けど、まぁ、力が抜けてしまったせいかも知れません。
- 2008-06-03
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目当ての虫を画像の中心に置かないなんて、
ただの虫採り(撮り)屋にはできない芸当です。
- 2008-06-03
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そしてこのハナカミ…毎年皆さんの写真でお目にかかっていますが、なんとも美しいですね〜。花と一体化しているような。いつかこの風景を体感してみたくなりました。
- 2008-06-02
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出会いたい虫がひとつ増えました。
- 2008-06-02
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多分、私が昨年行った場所かな。
それにしても、花がなくてもしっかりしがみついていますね。
これはこれで貴重な光景で、感動的ですらあります。
来年は白い花弁にやんわりと包まれたキマルをばっちり撮ってくださいね。
ソフトフォーカスが似合うような幻想的な光景ですから、これも感動的ですよ。
ともあれ、おめでとうございます。
- 2008-06-02
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花弁が落ちても齧りついていたキマルの根性と、それを見つけたKOH16さんの執念に乾杯!
1匹見つけたら高度を変えずにひたすら横移動をしていけば良い筈だったのですが、雨上がりは、そんなお気軽な状況ではなかったですか。
- 2008-06-02
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- 2008-06-02
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本当にいい虫ですもんね。
けど、きっとこういう虫なので、毎年チャンスはあるのだと思います。
僕も(主に写真で・・・)再挑戦したいです。いつか。